蒼い子猫と翠風の樹

取扱注意的なラブライバー時々PBWユーザーところによりTRPGプレイヤー

ラブライブスピンオフ第13章

前回のラブライブ!

http://d.hatena.ne.jp/tw1-2/20171029


茉莉奈


ったく。今回のテストといい、ホントに操にはハラハラさせるわね。テストも平均点ギリギリだったし。今後は操の成績とかも考えないといけないわね。


それはともかくとして、ようやく合宿の日がきたわ。GWでもビシバシいくから、覚悟はしなさいよ?




第13章 〜がっしゅく!〜


(音ノ木坂、正門前)


\ワイワイガヤガヤ/


雪穂「はーい。みんな集まっているかな? うん、全員そろっているね。待ちに待った合宿だよ」


亜里沙「ハラショー!亜里沙もこの日を楽しみにしていたよ!」


操「おう!俺も楽しみにしていたぜ」


茉莉奈「あいかわずアンタは気楽ね。友歌さんが言った通り、ハイテンションよね」


操「だってよ、合宿だぜ? これを楽しみしてテスト頑張ったんだからよ。その分楽しまないとな」


イカ「ははは。本当に高堀は面白いな。でも気持ちはわかる。私も楽しみにしていたからね」


未唯「…うん…。いっぱい寝られるから楽しい」


茉莉奈「アンタ、去年もそんなこと言っていたわよね? 去年の合宿の厳しさも忘れたの」


未唯「…思い出したくない…」


詠美「確かに去年は厳しかったわよね。未唯、すごく辛そうだったし。私もそうだったけど」


友歌「そ、そんなに厳しいんですか…」


茉莉奈「そうよ。テスト前の練習なんてまだ序の口よ? 合宿ではたくさんすることがあるから覚悟はしなさい」


友歌「@@」


沙樹「ところで合宿の場所はやはり着くまで秘密なんですか?」


雪穂「うん。あ、でも場所なら山になるよ」


操「滝に打たれるんすか?」


雪穂「そんなことしないよ(笑) まあいつもの練習したり、長距離走ったりとか、そんな感じ。詳細は現地に着いたら教えるよ」


百音「どんな場所なんでしょうか。気になりますよね、友歌さん」


友歌「うん、すごく気になるよ」


雪穂「それはついてからのお楽しみだよ♪ それじゃいこっか」


一同「はーい」


(そして電車やバスなどを乗り継ぎ、揺れに揺られて3時間)


操「やっと着いたぜー!あー、疲れた」


友歌「私も疲れた…」


百音「私もです。沙樹さんは大丈夫なんですか?」


沙樹「私は平気よ」


百音「さすがは沙樹さんです」


友歌「うん。やっぱり沙樹さんはすごいよ」


沙樹「ほめても何も出ないわよ?」(笑)


友歌「でも…。ここ、すごく景色がいい…」


操「そうだな。風も気持ちいいし」


沙樹「そうね。練習するにはいい環境だと思う」


百音「なんかこういう場所に住んでみたいですね」


茉莉奈「どう? 私たちも去年ここに来てそう思ったわ。まさに練習するにはうってつけの場所よ」


イカ「周りは見た通り山や森、あそこには田畑が見えるだろう。ここに住んでいる人たちもいい人たちばかりだよ」


雪穂「はいはいはーい。ここからは迎えの車が来るから準備いておいてねー」


(30分後)


(ブロロロ)


雪穂「あ、来たようだね」


友歌「なにか台数多くありません?」


雪穂「まあこの人数だからね」


操「なんかこのワゴン、かっこいいな」


イカ「うん。私もかっこいいと思う。去年は大型のジープだからね」


友歌「ジープ…ですか?」


イカ「うん。去年はちょっと山奥だったからね。でも今年はそんなに遠くないから。車で20〜30分ってところだよ」


詠美「あ、こっちに来たみたい」


(ガチャ←車のドアを開ける音)


初老の男性「これはこれは皆様、ようこそいらっしゃいました」


雪穂「いえ、去年は本当にお世話になりました。今年もよろしくお願いします」


操「なあ、ライカさん。このおっさんは誰だよ」


イカ「おっさんとは言わない方がいいよ。この人は今から向かう場所の別荘の管理人さんであり執事さんでもあるんだ」


友歌「Σし、執事さん?」


男性「挨拶が遅れました。私、坂本と申します。以後お見知りおきを。ささ、どうぞお乗りください。お嬢様もお待ちしています」


操「おじょうさま?」


友歌「え?え? お嬢様って…。そんなにすごい人なんですか?」


茉莉奈「すごいもなにも。もしかしたらあんたたちが知っている人かもしれないわよ?」


亜里沙「うん。みんな絶対驚くよ!」


百音「どのような方のでしょうか。気になります」


雪穂「ふふーん。びっくりするよー? それじゃ行くよ」


一同「はーい」


     ※     ※     ※     ※


(ある車中の中)


未唯「……zzzzzzzz……」


詠美「やっぱり。また寝た」


茉莉奈「これから合宿だというのに、いっつもお気楽ね。詠美はいつも大変ね」


詠美「ええ、ホントに大変よ。ま、そこが未唯のいいところでもあるのよね。双子だからかしら?」


茉莉奈「そうかもね。あんたたち二人は本当に仲がいいもの。もし二人でユニットを組むならあんたたちに決まりね」


詠美「そうかもしれない。でも今回は別。未唯にも。茉莉奈、あなたにも。そう、ほかの皆にも負けない。メンバーの座は私と未唯がいただくから」


茉莉奈「受けて立とうじゃないの。でもこのエースである私に勝てるかしら」


未唯「……勝てる……」


まりえい「!?」


未唯「……むにゃむにゃ……zzzzzz……」


茉莉奈「…寝言…」


詠美「まったく、このコは。いつもこうなんだから」(未唯の頭をなでる)


茉莉奈「あんたたち、ほんとに仲がいいわね」(笑)


     ※    ※    ※    ※


(到着)


操「着いたぜー!」


友歌「うん、やっとついt…」(到着した家を見る)


友歌「お、大きい―!?」


百音「はい…大きいですね…」


亜里沙「ふふーん。驚いた?」


雪穂「ここがお世話になる合宿先だよ」


友歌「ど、どんな人がいるんだろう…」


茉莉奈「今わかるわよ」


坂本「しばらくお待ちください。只今お嬢様をお呼びします」


(五分後)


坂本「お待たせしました。どうぞお入りください」


(屋敷に入る一同)


操「Σうおおお!? なんじゃ、こりゃあ? シャンデリアがあるぜ!」


百音「あそこの階段を見てください。立派な絵画もありますよ」


??「ようやく来たの? 待っていたわよ」(カミノケクルクル)


雪穂「あ、真姫さん。今年もお世話になります」


友歌「え?」


百音「ま、真姫さんって…。あのμ'sの西木野真姫さんですか?」


真姫「え? そうだけど…。あ。あなたたちが雪穂たちの言っていた一年生ね。はじめまして、西木野真姫よ。よろしくね」(カミノケクルクル


友歌「ΣΣよよよよよよよよよよよよろしくお願いしまままままままますすすすすすすすす@@」ガクガク


真姫「Σなによ!? このコ、いきなりテンパっているわよ。イミワカンナイ」


雪穂「わー!? すいません! 友歌ちゃん!落ち着いて!」


イカ「ははは。無理もない。あの伝説のμ'sのメンバーとご対面したからね」


詠美「確かに。私たちも去年会った時はびっくりしたから」


未唯「…うん、びっくりした…」


真姫「まったくもう…。まあいいけど。それにしてもあなたたちも相変わらずみたいね」(カミノケクルクル


雪穂「はぁ…。まあ見たとおりですけどね」


亜里沙「あ、真姫さん。お姉ちゃんが真姫さんによろしくって言っていました」


真姫「絵里が? ふぅん。ま、私も絵里やみんなに久しぶりに会いたいから」(カミノケクルクル


操「へぇ、この人がμ'sのメンバーだったんだな。なんか俺がイメージしていたのと違うな」


茉莉奈「どんな感じに思っていたのよ?」


操「こう、なんかゴージャスなドレス着ていて偉そうにしていたとか」


真姫「ナニソレ?イミワカンナイ」


操「あ、あとマッキーって呼んでいいすか?」


真姫「ΣΣま、マッキー!? ちょっと!何よコイツ!!何様のつもりなの? 本当にイミワカンナイ!!!」


友歌「ΣΣはわわわわわわわわわーーーーーー!!??す、すみませんでしたーーーー!!?? だから初対面の人にそんなふうに呼んじゃだめだよっ!?」


茉莉奈「誰か操を黙らせなさい」


真姫「まったくもう…。今年の一年生ってこんな感じばかりなの?」


雪穂「い、いえ…。あ、すごい一年生も1人入ってきました。このコです。島さん、自己紹介して」


沙樹「はい。はじめまして、島 沙樹です。GWの期間ですがよろしくお願いします」


真姫「はじめまして。なによ、ちゃんとしっかりしたコもいるじゃない」


雪穂「はい。体力テストのときに、茉莉奈ちゃんと操ちゃんの三人と勝負して勝ったんです」


真姫「え?茉莉奈に?ウソでしょ」


茉莉奈「いえ、本当です。このエースのあたしに勝ったんですから。今でも悔しいですけど」


真姫「…あなた、すごいわね。やるじゃない」


沙樹「いえ、運がよかっただけです」


茉莉奈「改めて聞くとその言葉がむかつくのよね」


真姫「まあいいじゃない。運も実力のうちって言うし。でも運だけじゃだめよ。しっかりと練習して結果が生まれるんだから。その結果がラブライブにどう出るか、ちゃんとしないといけないわよ」


一同「はい」


真姫「それじゃ今日は軽く練習して終わりにしましょうか。まだここに来たばかりだし。30分後に外に集合して」


茉莉奈「じゃあみんな。それぞれ部屋に行って準備して。部屋は坂本さんが教えるから」


真姫「あ、そうそう。茉莉奈


茉莉奈「なんですか?」


真姫「前々から思っていたけど、あなたってやっぱりにこちゃんに似ているわね。スクールアイドルにかける熱意とか、いろいろと」


雪穂「そうですよね。なんか話し方とかそうだし」


亜里沙「だって茉莉奈はにこさん推しだからね」


茉莉奈「Σちょちょちょちょっと!!??それをここで言わないで!?」


沙樹「やはりそうだと思っていましたが…。改めて納得しました」


茉莉奈「Σい、いつから気づいていたのよ!?」


沙樹「説明会の時からです」


茉莉奈「ΣNOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」


操「そうだったんだ。さすがマリリンさんだぜ」


真姫「ま、マリリン? …ぷっ。いい後輩を持ったわね。マリリン」(笑)


茉莉奈「あ、あははははは…」(血涙)


(30分後)


真姫「みんな揃った? 揃ったみたいね。今日はさっき言った通り、軽く練習するわ」


百音「どんなことをするんですか?」


真姫「そうね。ストレッチしてからランニングってところね。あそこに大きな木があるでしょ。そこはキャンプ場になってるの。そこまで片道1キロ、つまり往復で2キロ。それを3セット。軽くこなせるでしょ?」


操「Σ3セット? マジっすか?」


真姫「マジよ。あなたたちいつも練習でそんぐらい走っているから余裕でしょ。あ、でも途中は坂や木があるから気をつけて。落ちたらシャレにならないわよ。まあ舗装はされているし、あせらずゆっくり走ればいいわ。今日はタイムとかを計るわけじゃないし。マイペースでいいわよ。それにキャンプ場までの道のりは一本道だし、途中で案内板もあるから大丈夫よ。それに私や坂本さんも一緒に行くから。もし怪我とかしたら坂本さんに言ってちょうだい」


坂本「はい。もし何かありましたら私に申しつけてください」


雪穂「はい。ありがとうございます」


操「なあ、ライカさん。あの坂本さんって人、何者なんすか?」


イカ「坂本さんは元はスポーツ選手でそのあとはスポーツドクターをしていたらしいよ。あと私が聞いた話だと調理師や栄養士の資格も持っていたとか」


坂本「はっはっは…。そういう昔の話を聞かれるとお恥ずかしい限りです。ライカ様の申した通り、昔は陸上をやっていました。その後はいろいろありまして…今はここの別荘の管理人をしております。お嬢様の御父上には大変感謝しています」


真姫「そうね。私が小さい頃からお世話になっているし、すごく頼りになるわ」


坂本「ありがとうございます」(礼)


真姫「さあ、行きましょうか」


一同「はーい」


(ランニング中) 


友歌「はぁ…はぁ…。ふぅ…ふぅ…」


百音「友歌さん、大丈夫ですか?」


友歌「う、うん。大丈夫。ただこういう山で走るのになれていないのかな。ちょっと苦しい…」


操「ゆっくりいくか? マッキーさんはマイペースでいいって言っていたし」


友歌「うん。でもやっぱり自分の力で最後まで走ってみたい」


操「そうか、じゃあ俺とモッチーもつきあうよ。一緒に走っちゃいけないとは言ってないしよ」


百音「そうですね。私も三人で一緒にゴールしたいです」


友歌「うん、私も一緒にゴールしたい。ありがとう」


沙樹「友歌さん、大丈夫?」


友歌「あ、沙樹さん…。うん、大丈夫…って、あれ? 先に行ったんじゃなかったはず…?」


沙樹「さっきキャンプ場で折り返したところよ。このあとにたぶん茉莉奈さんが来るはず」


操「くそう…。この完璧超人め」


沙樹「そう言っても何も出ないから」


百音「でも…。やっぱり沙樹さんや茉莉奈さんはすごいです」


沙樹「そう? でも一番すごいのはあなたたちかもしれない」


操「なんでだよ?」


沙樹「テスト勉強の時に茉莉奈さんが言っていたでしょ。あなたたち3人は息があっているから」


操「まあな。俺とユッキーとモッチーはマブダチだからな」


百音「そうですね。私たちは親友ですから」


友歌「操、百歌さん、沙樹さん…。ありがとう。なんか勇気が出てきた。うん、私頑張るよ」


沙樹「ふふ…。でも私も負けないからね」


友歌「私たちも負けません。行こう。操、百音さん」
 
     ※     ※     ※     ※ 


(ランニング終了、沙樹と操以外、どっと倒れる一年生)


茉莉奈「はい、今日はここまでよ」


真姫「みんな、おつかれさま。何事もなく終わってよかったわ。でももし調子が悪かったら坂本さんに言ってちょうだい」


友歌「え、えーと、雪穂さん。雪穂さんが入学した時はこれと同じぐらい厳しかったですか?」


雪穂「うん。最初は友歌ちゃんたちと同じぐらいに厳しかったよ。でもいい体験になったし、楽しい思い出にもなったからね」


亜里沙「うん、昔も今もすごく楽しいよ。ね、ライカ


イカ「うーん、確かにそうだけど正直逃げ出そうと思ったこともあったよ」(苦笑


真姫「でもそんなことしたら練習を倍にするって言ったわよね?」


雪穂「そ、そんなこともありましたよね…。アハハ…」(乾いた笑い)


真姫「まあ逃げずに今日まで頑張ってきたことは認めてあげる。とても誇りに思ういい後輩ができたから」


雪穂「ありがとうございます」


真姫「それとライカ。あなたは足の方は大丈夫なの? 舞台から落ちてケガしたって聞いたときはびっくりしたんだから」


イカ「はい。今のところは大丈夫です。でも念のため、坂本さんに看てもらおうと思います」


真姫「そうね。何事も用心が必要。つねにベストコンディションにしなくちゃ。じゃあ今日はここで切り上げね。明日に向けてしっかりと休みなさい。夕飯まではあと一時間かかるから…それまでは自由時間。お風呂に入りたいなら坂本さんに言ってちょうだい。場所を教えてくれるから」


操「ひゃっほー!風呂だぜ」


茉莉奈「はいはい、はしゃがないこと。それじゃお言葉に甘えてお風呂に入らせてもらいます」


百音「友歌さん、沙樹さん。私たちも行きましょう」


沙樹「そうね」


友歌「うん。そうしよう」


坂本「ならお部屋までお連れ致します」


友歌「ありがとうございます」


続く→http://d.hatena.ne.jp/tw1-2/20180210#1518266703